Hinemos ver. 2.3.0で変わったところ -Windows機能強化(前編)-
(ざ)です。
またブログで指示が・・・(笑)
ということで、Hinemos ver. 2.3.0のリリースノートより、
「Windows機能強化」の、
「リソース監視」と「性能管理機能」
について前編と後編にわけて解説していきたいと思います。
今回は前編として、何ができるようになったのかを解説します。
後編では、どのように実装されているか、という細かいところを解説していきます。
○これまではどうだったのか
ver. 2.2.2までは、Windowsに対するリソース監視には制限がありました。
具体的には、「ネットワーク情報」のみ収集可能、ということでした。
これに対して、Linuxのリソース監視では、
CPU、メモリ、ディスク、ネットワークに関する情報が取得できました。
この差分をうめてやろう、というのが、今回の機能拡張の目標です。
○何ができるようになったのか
ver. 2.3.0では、Windowsに対する、
CPU、メモリ、ディスクの情報を収集できるようになりました。
具体的にHinemosの機能でいうと、
「リソース監視」での閾値監視と、
「性能管理機能」でのリアルタイムグラフ表示、実績値収集
ができるようになりました。
また、これまでLinuxで実現されていたわけですが、
まったく同じ操作感でWindowsに対する監視を設定することが可能です。
#そういう意味では派手さはありません(笑)
○どうやって実現されているのか
Hinemosでは、SNMPを使って性能情報を収集しています。
Linuxにおいては、SNMPエージェントとしてNet-SNMPを使用しており、
UCD-MIB(1.3.6.1.4.1.2021以下)から値を取得しています。
Windowsでは、Windows標準のコンポーネントで「SNMP Service」という
SNMPエージェントがありますが、当然収集できる値は異なりますし、OIDも変わってきます。
また、過去に(こ)さんが調査したところ、
Windows上でNet-SNMPを動かしても値が取れません。
SNMP 2021以下調査
そこで、Windows機能拡張では、
CPUなどの情報を返すための拡張エージェント(DLL)を実装して、
Windows標準のコンポーネント「SNMP Service」に登録することで、
SNMP Service経由で値を取得するようにしています。
このようにして、Linux版と同じ方式で性能値を取得可能としました。
では、どうやって実装するのか、どんな値を返しているのか、
については後編で。
(ざ)